^{夜更けて深まる寒さの中で粛々と出撃の準備を整える気配がする。
　
誰か冬器を鞘走らせたのか、シャリというかすかな摩擦音。
緊張感に堪えられずに嘶く騎獣を宥めるひそやかな声。
　
天幕を出ると、そこにすっかり身支度を整えた李斎が居た。
「では行って参ります」
僕に気づいた彼女はそう言った。
「どうぞ無事で」
やっとそう言う僕に、彼女は傍らの飛燕の首を片腕で抱きしめて微笑む。
「今宵こそ主上をお連れ申します」と。
　
利き腕を無くして覇気を失っていた彼女は
もう居なかった。
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長らく描きかけのまま放置されていた李斎姉さん、やっとアップできました（苦笑。
姉さんはやはり鎧姿が一番しっくりきます。
　
・・・描きはじめた絵は、両腕揃った姉さんが鎧を脱いで露天風呂に入っていたはず（"戦士の休息"の前後）なのに、
描き上がって見れば、諸肌脱いでいた姉さんめっさ重装備だわ飛燕は出てくるわ。。
・・・どうしてこうなった（笑。
　
突っ込みどころは諸々ありますが、タイトルは、まんま「李斎出陣」です（笑。
李斎姉さん、いままさに主上奪還の為に出陣します、というイメージで。
文中「僕」は要君です。
　
はてさて、こんな姉さんはいかがでしょうか？}